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人生の最期に向けた
ロードマップ編

ライフステージ 【終末期】
住み慣れた場所で最期を迎えるという選択肢

●住み慣れた場所で最期まで穏やかに生きるために
  • 内閣府の調査によると、多くの人が住み慣れた場所で最期まで穏やかに生きたいと願っています。
  • しかし、実際には病院などで亡くなる人が8割を超えています。
  • 同じく内閣府の調査では、人生の最後に延命のみを目的とした治療を控え、自然の経過に任せた最期を迎えたいと望む人が増えています。
  • 自分にふさわしい生き方、最期の迎え方とは何か、そのために準備しておくべきことは何か、私たちは、考えていく必要があります。

■多くの人が望む、住み慣れた場所での穏やかな最期

「自宅で最期を迎えたいですか?」
それとも、
「病院などで最期を迎えたいですか?」

 内閣府が平成24年に行なった「高齢者の健康に関する意識調査」では、「万一、あなたが治る見込みがない病気になった場合、最期はどこで迎えたいですか」との質問に、54.6%の方が「自宅」と答えています。

 一方、「病院などの医療施設」と答えたのは、27.7%です。

最期を迎えたい場所

■病院での最期が8割、自宅で最期を迎える人は1割だけ

医療機関における死亡割合の年次推移

 厚生労働省の人口動態調査によると、昭和20年代の終わりまでは、自宅で亡くなる人が8割を超えていました。病院などで亡くなる人は1割余りに過ぎませんでした。

 その後、医療技術の高度化、核家族化による家族介護力の低下などを理由に病院で亡くなる人の割合が年々増加しました。病院などで亡くなる人と自宅で亡くなる人の割合が逆転したのは昭和51年のことです。

 現在、病院などで亡くなる人は8割を超えています。意識調査では過半数の人が自宅での最期を希望していることと併せて勘案すると、心ならずも病院などで亡くなっている人が多いといえます。

■なぜ自宅で最期を迎える人が少ないのか

 厚生労働省が平成20年に行なった「終末期医療に関する調査」によると、高齢で日常生活が困難になり、さらに治る見込みのない状態になった場合、自宅以外で最期まで療養したい理由(複数回答)として、「家族の介護などの負担が大きいから」(85.5%)、「緊急時に家族へ迷惑をかけるかもしれないから」(53.3%)と回答した人が多くなっています。自分の意向よりも家族への配慮を優先する日本的な考え方によるものと思われます。

 また、家族の側では「自宅で最期を迎えることは本当にできるのか?」といった不安を抱えていること、「痛みなどで苦しんでいる時に、医学で対処できる何かがあるはずだ」という固定観念があること等から、病院などを最期の場所として考える傾向があるようです。入院していれば、24時間体制の看護・容体の変化に素早く対応が可能等、本人・家族ともに安心感が得られますので、最期の場所として病院を選ぶ、という選択肢も当然尊重されるものです。

■重要性を増す在宅医療

 内閣府が平成24年に行なった「高齢者の健康に関する意識調査」によると、「万一、あなたの病気が治る見込みがなく、死期が近くなった場合、延命のための医療を受けることについてどう思いますか」という質問に対して、「延命のみを目的とした医療は行なわず、自然にまかせてほしい」と答えた人が9割を超えています。

 それは、延命治療を続けることで、呼吸や栄養・水分補給、排せつのためなどの多数の管を身体に差し込みながらの「スパゲッティ症候群」と呼ばれる状態で迎える最期を希望しないという考え方です。

 延命のみを目的とした治療を希望しない人が増えつつあることや、最期を迎える場所として大半の人が自宅を希望していること等から、「生活を支える」医療としての在宅医療の重要性が高まっています。

 私たちは、自分の人生の最期をどう生きるか、自分らしい最期の迎え方とはどういう事なのかを考えていく必要があります。

監修:医療法人社団悠翔会
 理事長 佐々木 淳

●在宅で最期を迎えるということ ~在宅医療の現場から~

 平穏死、自然死、尊厳死・・・・いろいろな死に方が話題になっています。
 これは私たちの多くが、その最期を望まぬ形で迎えているという現状に対するアンチテーゼなのかもしれません。
 多くの人は住み慣れた場所で最期まで過ごしたいと願っています。しかし、残念ながら、人生のこのささやかな願いを叶えることができているのは、10人に一人にすぎません。
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医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長
佐々木 淳

1998年筑波大学卒業後、三井記念病院に勤務。
2003年東京大学大学院医学系研究科博士課程入学。
東京大学医学部附属病院消化器内科等を経て、2006年MRCビルクリニックを設立。2008年東京大学大学院医学系研究科博士課程を中退、医療法人社団悠翔会 理事長に就任し、24時間対応の在宅総合診療を展開している。

医療法人社団 悠翔会 理事長・診療部長 佐々木 淳

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