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人生の最期に向けた
ロードマップ編

ライフステージ 【終末期】
住み慣れた場所で最期を迎えるという選択肢

●在宅で最期を迎えるということ ~在宅医療の現場から~

 平穏死、自然死、尊厳死・・・・いろいろな死に方が話題になっています。
 これは私たちの多くが、その最期を望まぬ形で迎えているという現状に対するアンチテーゼなのかもしれません。
 多くの人は住み慣れた場所で最期まで過ごしたいと願っています。しかし、残念ながら、人生のこのささやかな願いを叶えることができているのは、10人に一人にすぎません。

 私たちは人生のピークを超えると身体の機能は徐々に低下していきます。それに伴い、さまざまな不具合を自覚するようになります。
 病気であれば病院で治療することができるでしょう。
 しかし、それがもし老衰や、現代医学が克服できていない病気が進行したための症状だったとしたら。治療医学でその状況を改善することはできません。そして徐々に衰弱が進行し、やがて訪れる死という運命を避けることはできません。

 最新の医療をもってしても、近い将来死が訪れるという運命を変えることができない時を、人生の最終段階(終末期)と定義します。この時期を超えると、医療の役割は病気の治療から症状の緩和へと大きくシフトしていきます。
 死に対する不安や恐怖から、残された時間を少しでも長くするために病院で何とかしてほしいという気持ちが出てくるのは当然です。しかし、この段階においては、医療は本質的な解決策を提供することはできません。

 死に方を選べる人はいません。選ぶことができるのは、死ぬまでをどう生きるか、ということだけです。
 終末期と診断されても、その人の人生のゴールまでには、まだまだ時間が残されています。
 そして地域には、そんなご本人とご家族の思いに寄り添い、時に支えてくれる医療や介護の様々な専門職もいます。

 住み慣れた場所で最期まで穏やかに過ごすために。

 必要なのは、生き物としての宿命を受け入れる覚悟だと思います。
 その先に、医療に縛られない自由な生き方の選択肢が現れます。

 死から逃げる、死をただ待つのではなく、死ぬまでの時間をより積極的に生きること。
 医療に生かされるのではなく、自らの生命力で人生を全うする姿は、きっとご家族やご友人の心の中にいつまでもいきいきと生き続けるはずです。

< 医療法人社団悠翔会 >

 悠翔会は在宅医療を専門的に取り組んでいるクリニックのグループです。 理想の在宅医療を実現したい!という思いから、理事長の佐々木医師が中心となり、2006年に立ち上げられ、現在は9拠点・16人の常勤医師・35人の非常勤医師を擁する首都圏最大規模の在宅医療チームとして、さまざまな医療ニーズに総合的に対応されています。

 また、すべてのクリニックが「機能強化型在宅療養支援診療所」という大きな特徴のもと、地域の介護事業者や病院と連携しながら、重症患者さんの在宅療養支援や、在宅での終末期ケア・緩和ケアにも積極的に取り組み、年間の往診件数(予定外診療)は3000件、年間看取り数は200件を超える実績を持つ医療機関です。 (2015年10月1日現在)

医療法人社団悠翔会 ホームページ

●在宅医療と在宅療養支援診療所

 在宅医療(訪問診療)とは、通院が困難な患者様の住まいに、医師をはじめとする医療従事者(訪問看護師、薬剤師、理学療法士等)が定期的に訪問し、計画的に健康管理を行なうものです。

 また、患者様の病状の変化等により、必要に応じて医療相談や緊急往診、入院の手配なども行ないます。

 在宅医療を行なう医療機関は増えてきていますが、その中でも、24時間365日対応などの要件を満たして地方厚生局または、厚生局都道府県事務所の認可を受けた診療所を「在宅療養支援診療所」と言います。

 地域において在宅医療を支える24時間の窓口として、他の病院、診療所等と連携を図りつつ、患者様がよりよい最期を迎えるその日まで、「患者様とご家族の人生に寄り添い、生活を支える役割」を担う医療機関とも言えるでしょう。

医療法人社団悠翔会 理事長・診療部長 佐々木淳
(2016年2月公開)

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