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5.再発防止策の従事者へのフィードバック(1/3)

公開日:2021年3月20日

ポイント1 
マニュアルの周知・徹底のための
研修を

 前回は、

  • ●ハラスメントの対処事例を分析して「ハラスメントの兆候」を明らかにする
  • ●「兆候」が見られた場合の相談・報告等をマニュアル化する

という流れを示しました。
 今回は、このマニュアルを現場の従事者へ周知・徹底させるうえでのポイントを解説します。

 介護現場には、事故や感染症の防止・対応、加算取得等に向けた実務など、さまざまなマニュアルがあります。問題は、「マニュアルを整備したから見ておくように」というだけでは、日々の慌ただしさのなかで浸透を図るのが難しいという点です。

 特に、今回のハラスメントケースのように「兆候」時点での報告・相談が重要となる場合、「深刻な状況に至っていない」ゆえに、主体的に目を通すという習慣が築きにくいという難点があります。

 そこで必要になるのは、マニュアルを整備・改編した時点で、その周知・徹底を目的とした研修機会を持つことです。ただし、従事者を集めて「マニュアル内容を解説する」というのでは、ただの情報伝達にとどまります。これでは周知・徹底の効果は薄いでしょう。

 本来「研修」というのは、一定の知識や情報について、各自が日々の「実務のなかに落とし込み、スキルを鍛える」ことが目的です。今回のマニュアルで言うならば、従事者一人ひとりに実務経験の振り返りをうながし、「どんなケースでマニュアルが適用されるのか」を考えさせることが必要です。そのうえで、各自の思考を承認していかなければなりません。
 つまり、「情報伝達」という一方通行ではなく双方向のコミュニケーションを経ることで、落とし込みを図ることが必要なわけです。

作成した「マニュアル」を、
「現場のリアル」にどう落とし込むか?

「作成した「マニュアル」を、「現場のリアル」にどう落とし込むか?」の図の画像

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