4.多職種連携 ③情報共有のために必要なスキルと人材育成
共有すべき情報をどう伝え、
どう活かすか?
多職種間での情報共有が進んだとしても、それを活用する専門職側の意識が高まらなければ、リスク軽減の効果を上げることはできません。
例えば、現場の介護職から「利用者の物忘れが進んで適切な服薬管理ができなくなる可能性がある」という"予兆"が医療職にもたらされた場合に、医療職からの回答が「服薬の残量に変化があったら伝えてほしい」というだけでは、本人の認知能力の変動という予兆への十分な対策とはなりえません。
つまり、共有される情報をもとに「何がそこで起こっているのか(起こる可能性があるか)」をしっかり察知できるスキルが備わっていることが必要になります。
情報共有のために
必要なスキルとは何か?
リスクを察知できるスキルの具体例
①低栄養
医療職から介護職に対し、「患者の血中の各種栄養素の濃度が低下しているから、観察を怠らないように」という指示があったとして、「何を見ればいいのか」が分からなければリスク管理は進みません。
低栄養とともに
②服薬管理
介護職が「高血圧症の利用者が降圧剤などの服薬管理を十分できていない」という状況を見て、「脳梗塞の再発リスクがある」という意識を持てば、事前に医療・看護職に状況を伝えたうえで、異変を見逃さずに救急搬送につなげ、軽症で止められる場合もあります。
リスクに対応できる人材育成
リスクに対応できる人材育成のポイントは3つあります。
①利用者の健康・身体状況に関するアセスメント情報を主観を排して正確に理解し、リスクを把握するスキルを養う。
②「介護現場における利用者の異変」に早期に気づける感度を養う。
③異変に対する初動対応のルールを理解し、実行できるスキルを養う。
重度の介護サービス利用者のリスクに
対応できる人材育成3つのポイント
現場で起こる異変に対処できるスキル
①正確な情報を管理者や他職種に伝達し
②適切な対処にかかる指示を受け
③指示と事前ルールにのっとって対応を行なう
という3つのステップを冷静にこなす能力です。
ルールを覚えるだけでなく、その場における職員自身のメンタルコントロールなども必要です。