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【事例5】
遠距離・独居の親の施設入居を考えるタイミングは?

 横浜市で暮らすツカサさん(50代仮名)の母親は故郷山口県で一人暮らしをしていました。80代後半ですが、実家の近所には複数の親戚がおり、特に同じく一人暮らしの妹(ツカサさんの叔母)とは助け合って生活していました。

 ところが、昨年、母親は居室内で転倒して骨折。トイレに行くことも不自由となりました。介護保険でホームヘルプサービスなどを入れましたが、叔母からツカサさんに「そろそろ、私だけで支えるのは体力の限界」と連絡がきました。叔母も体調が芳しくない日が続いていたようです。
 ツカサさんは母親と相談。実家からほど近いところにある介護施設に入ってもらうことを決断しました。

ポイント

 多くの親の希望は「住み慣れた家」にいたいというもの。その希望をかなえようと、遠距離介護では、子は通いつつ、介護保険をはじめとするさまざまな居宅サービスを入れて支えようとします。

 しかし、在宅での一人暮らしには限界がくることも。ツカサさんの母親のように、一人でトイレに行けなくなることがきっかけとなるケースが多くみられます。このとき、再度、「呼び寄せ介護」や「Uターン介護」を検討する人が少なくありませんが、多くの場合、容易ではない事情があるものです。
 そこで、介護を行なってくれる施設入居を決断することとなります。

子が親の施設探しを
決断するタイミング例

1.親が一人でトイレに行けなくなったとき

2.親が火の始末をできなくなったとき

3.親が食事をとらなくなったとき

4.介護者までが倒れそうになったとき

5.「要介護4」となったとき

解説

 トイレに行けなくなることのほか、認知症などにより火の始末ができなくなることがきっかけとなることもあります。また、食事をとらなくなったときも一人暮らしの限界です。
 一方、通う家族やツカサさんの叔母のようにサポートする者が身体を壊したとき、あるいは頻繁な通いで仕事との両立が困難になったときも施設入居を検討するタイミングです。

 上記1~4と時期が重なることが多いですが、要介護4、5となった場合も、施設入居を決断する目安といえそうです。民間の施設のほか、特別養護老人ホームを選ぶ人もいます。特別養護老人ホームに申し込めるのは原則要介護3以上ですが、混んでいるところが多いため、実際には要介護4、5でなければ入居できないケースが多いといえます。

 施設介護を選ぶことについて、罪悪感を抱える人もいますが、プロの介護を受けられるということは親にとっても悪いことではありません。
 ただし、実際には在宅で生活できる親でも子ども側が施設入居を先走ってしまうケースもあるのでケアマネジャーや地域包括支援センターなどの専門家にも相談を。その上で、 事前の見学や情報収集を欠かさず、より良いところを選びたいものです。

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