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Q18 介護事故防止の仕組みをどうやって築けばいいのでしょうか?

公開日:2017年3月18日
Q18 介護事故防止の仕組みをどうやって築けばいいのでしょうか?

介護現場における事故事例をよく見ると、過去に何らかの形で「事故報告が上がっていた」「(事故には至らなかったが)ひやりはっと報告がなされていた」というパターンが目立ちます。つまり、事故防止とは、言ってみれば「再発防止」「ひやりはっとから事故への発展防止」という考え方が重要になるわけです。初めて遭遇するという事故ケースであっても、よく分析すると、過去に「ひやりはっと」等で課題として上がっていたリスクが影響している場合がほとんどといえます。
 となれば、まずは「すでに発生している事故」や「ひやりはっと事例」についてしっかり対処し、検証していくという仕組みを作ることが第一歩となります。
 仮に現場で何らかの事故が発生した場合、最優先されるのは利用者の人命や財産の保持です。この点についてはマニュアル等が整っている現場も多いでしょう。問題は「再発をさせない」という目的での対処が後回しになってしまっている点です。よく「同じ事故が続く」という例を耳にしますが、これは事故やひやりはっとの背景にあるリスクを放置しているパターンがほとんどです。
 そこで、事故やひやりはっとが生じた際に、再発や(ひやりはっとから事故への)発展につながる危険性を分析し、対処の緊急性によってAからCの3ランクに分類します。例えば、事故やひやりはっとが発生した場合、その日のうちに関わった職員が報告書を作成します。その際、直属の上司・管理者が先の3つのリスクが存在する可能性を示し、「浮上しているリスク」が明らかになるようにアドバイスすることが求められます。
 その報告書をもとに、事故防止のための専門担当(職場内委員会の幹事など)がチェックし、緊急性の高いものはAランクに位置づけ、その日のうちに「緊急ミーティング」にかけます。緊急性のあるリスクは認められないが、「潜在的リスク」の存在が疑われるものはBランクとし、その週にまとめて「ケース検討」にかけます。ひやりはっと事例で「特段リスクは認められない」というケースはCランクとなりますが、この場合でも重点的に経過観察を行ない、何らかのリスクの存在が認められたら、すぐにランクを引き上げるという流れをとりましょう。

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