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Q11 おむつ交換時や体位交換時に発生しやすい事故とは?

公開日:2017年3月18日
Q11 おむつ交換時や体位交換時に発生しやすい事故とは?

 介護という仕事では、利用者の身体を持ち上げたり、動かしたりという場面が日常的に生じます。利用者側にしてみれば、外からの物理的な力が加わることで、身体にそれなりの負荷がかかるわけです。若い人ならば、その程度の負荷がかかることにほとんど問題はありませんが、要介護高齢者のように骨や皮膚、血管といった身体の組織がもろくなっている人の場合、時として大きなダメージにつながることがあります。
 例えば、介護現場において、よく指摘されている事故に「おむつ交換骨折」があります。利用者のおむつ交換をする際に身体を動かそうとして、大腿骨頚部などを骨折させてしまうというものです。あるいは、移乗や体位交換などを行なうために利用者の身体に触れ、そこで無理な力の入れ方をして皮膚を傷つけてしまったり(表皮剥離など)、内出血を起こしてしまったりするケースも、現場においては目立つ事故といえます。
 こうした事故が発生した場合、転倒や転落のように「明らかに事故が起こった」と認められるシーンが乏しいゆえに、かつては因果関係が不明のままになってしまうケースがほとんどでした。しかしながら、利用者家族の権利意識が強まる中で、様々な介助行為の最中に事故が起こることへの認識が広まりつつあります。つまり、「仕方がない」「よく分からない」では済まされず、明らかな「介護ミス」として指摘される傾向が強まっているわけです。
 となれば、利用者側の骨や皮膚などがどれほど脆くなっているのかを個別にしっかり把握し、十分な集中力をもって介護を行なうことがますます必要になっています。ここで課題となるのは、事前のアセスメント情報を現場がしっかり共有し、十分な集中力を保てるだけの体制づくりが欠かせないということです。
 慢性的な人手不足が指摘される介護現場においては、どんな時に「情報共有」や「集中力」が欠如しやすいのかを把握する仕組みが欠かせません。例えば、現場には必ず司令塔的な役割を果たすリーダーを置き、現場職員の動きを時系列で追う作業が求められます。そこで、瞬間的であっても一人の職員に負荷がかかりすぎる状況が生まれていないかをチェックしていきましょう。

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