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Q14 褥(じょく)そうや感染症などのリスク対策はどうすればよいでしょうか?

公開日:2017年3月18日
Q14 褥(じょく)そうや感染症などのリスク対策はどうすればよいでしょうか?

介護現場に付きまとうリスクには、褥そうや感染症など現場の注意力一つで結果が大きく変わってくるものもあります。例えば、褥そう予防では体位交換だけでなく、栄養管理なども重要なポイントになり、悪化を防ぐためには、皮膚の状態変化などを介助にあたる担当者が早期に発見することが大切です。褥そうを防ぐという一連のリスク管理において、数多くの視点からの配慮が必要になるわけです。ここでは、高い注意力を育み、保つことができるのかということがカギとなってきます。
 また、感染症などを防ぐうえでは、スタンダードプリコーション(標準予防策)である手洗いや清潔管理の徹底が基本となりますが、これを単なる業務習慣としてしまうと、平時の「慣れ」とともに「形だけ」になってしまう危険性があります。これを防ぐには、ちょっとした危機管理の欠如により現場職員一人ひとりが責任を問われる立場になるという当事者意識を植え付けることが必要です。そこで必要になるのは、「いざ感染症が発生したら、どんな事態に至るのか」を想像できる力を養うことです。
 注意力と想像力を同時に高めていくためには、やはり他の担当者などが記した日々の経過記録やアセスメント情報をしっかり読むということから始めましょう。記録類というと、書きっぱなしで後は管理者がチェックするだけという光景が見られますが、これでは記録作成の目的の半分しか達成していないことになります。
重要なのは、「その場を見ていない」職員が他の人の記録を読むことにより、「そこで何が起こっているか」に注意を払い、あらゆる可能性を想像していく習慣を築くことにあります。例えば、ケース検討会などを行なう場合には、記録を読み合わせたうえで、「複数の情報からどんな状況が推察できるか」という点で、記録作成者とは別の職員に意見を述べさせるようにします。
例えば、「今日は良い天気で気温も高かった」「施設の庭を一周散歩した」「今日の水分摂取量はいつもと変わっていない」というバラバラの情報があったとして、「散歩の後に水分補給をしていないとすれば、脱水リスクが高まっているのでは」という想像が浮かんできます。こうした実践を地道に繰り返すようにしましょう。

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