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4.共有した情報を「リスク軽減」に活かす(1/3)

公開日:2017年3月18日

ポイント1 
リスクを軽減するための
環境づくりを

 在宅現場にはさまざまなリスクが潜んでいますが、最初にそのリスクを、そこにかかわる職種の人々が明確に認識し、それを共有することが必要です。そしてそれをどのように現場のケアに活かしていけばいいのか、ということが課題になります。
 運動機能にかかわるリスクであれば、リハビリと介護の連携が必要ですし、また、療養にかかわるリスクであれば、看護と介護の連携が必要になります。そのような連携があればこそ「安全確保のためのケア」が可能になります。
 その一方で、ケア側の職種が何であれ、その場その場でリスク軽減を図りたい部分もあります。それは生活環境に潜むリスクです。

 例えば、ケアに際して利用者の動線上にある障害物はきちんと取り除かねばなりません。または、福祉用具を使う際には、「それが正常に機能するか」を逐一チェックする必要があります。
 また入浴介助に際しては、脱衣所の気温をチェックしたり、浴室の床が滑りやすくなっていないかを確認したりすることも大切な環境チェックの一つです。
 一見、地道な作業に見えますが、それをケアの前に毎回行なうことによって事故リスクの要因を減らしていくことが重要な作業なのです。
 ケアを行なう人が現場に入るときには、いきなり身体介護に入るのではなく、ひと呼吸おいて「利用者へのサービスが行なわれる」場の周囲にきちんと目を配ることが大切です。訪問介護の生活援助など、利用者の身体に直接ふれるサービス以外でも、「その人の日常生活がいかに安全に過ごせるか」が、環境づくりの重要なポイントでもあるのです。

 以上のように環境設定のあり方を、事業所単位で利用者ごとにきちんとマニュアル化しておくことが大切です。それは、サービス担当者の視野が狭くなることを防ぐとともに、ケアに際しての集中力を高めることにもつながります。
 いわば環境のチェックは自分自身のチェックにもなるのです。

随時の「環境チェック」を
行なうことでリスクを減らす

「随時の「環境チェック」を行なうことでリスクを減らす」の図の画像

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