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6.物損事故や虐待の早期発見への対応(1/3)

公開日:2017年3月18日

ポイント1 
在宅におけるそのほかのリスク

 在宅介護の現場では、これまで述べてきた事故リスクに加え、注意したいポイントが二つあります。一つは、訪問した現場で、特に問題となりやすい物損事故。もう一つは、同居家族などによる虐待のリスクです。

 前者の場合、例えば、介助中に意識が利用者に集中してしまい、足元の物品をうっかり踏んで破損させてしまうケースがあります。また、生活援助の掃除中に、棚のものを落として壊したり、洗い物の最中に茶碗などを割ってしまうという場合もあります。
 破損した物品が高価なものであれば、保険で損害が賠償できるとしても、後々の利用者との関係に影響を及ぼしかねません。また、賠償額が低額であっても、それが利用者にとって「大切な思い出の品」であったりすれば、やはりその後のサービス提供への影響は避けられません。
 さらに、その場で破損に気付かなかったりすると、それがもとで利用者がケガをするリスクもあります(例:福祉用具などの破損といったケース)。

 後者については、直接サービス提供者が被害を及ぼすケースではありません。しかし、気付かないまま虐待が深刻化し、利用者の心身に深刻なダメージが生じれば、事前に適切な対処を行なわなかった(被害を防げなかった)ことが、社会的に非難されたりします。そうなれば、地域における事業者への信頼の失墜などにもつながりかねません。
 いずれにしても、虐待リスクの早期発見も、重要なリスクマネジメントとしてとらえることが必要です。

在宅介護をする家の中で生じる
さまざまなリスク

「在宅介護をする家の中で生じるさまざまなリスク」の図の画像

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