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在宅介護のリスクマネジメント

第1回 在宅介護の現場で生じやすいリスクとは?

◇ポイント2 物損事故や家族による虐待ケースも

公開日:2017年3月18日

 在宅現場で特筆されるケースとしては、物損事故なども無視できません。例えば、訪問介護の生活援助で掃除中に棚の物を落とす、洗い物をしていて食器を割るといったケースです。また、掛け布団をストーブの側に干していて、表面を焦がしてしまった例もあります。
 また、日常的に使っている家財用具や福祉用具などが老朽化し、介護サービスの提供時にちょっとしたきっかけで壊れる場面も見られます。これなどは責任の所在が明確にはできませんが、いずれにしても利用者の生活を維持するうえでは大きな支障となります。
 もっと深刻なものとして、家族による本人への虐待があります。これを「事故」としてとらえるかどうかは議論の分かれるところですが、虐待の多く(特に高齢者虐待の場合)は、家族側の積もり積もったストレスにあると考えられます。支援者側がそれをリスクとして認識し対処していくことが、事故防止につながる事にもなります。
 物損事故にしろ、虐待にしろ、共通点として言えることは、外部の支援者による目が行き届かない、あるいは行き届いても支援者間で情報が共有されていないことが、リスクを大きくしていくという点です。ともすれば外部から遮断された空間になりやすい在宅の現場では、特に注意すべきポイントと言えます。
 この「外部から遮断された状況」を、いかに顕在化する(見える化する)かが、在宅における事故防止の基本と言えるでしょう。

第1回 在宅介護の現場で生じやすいリスクとは?

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