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入居者をよく知ることで、現場のミスをなくすよう、日々心がけています。

<特別養護老人ホーム 深川愛の園>
【施設長】
小久保 佳彦(こくぼ よしひこ)さん
【マネージャー】
澤登 春明(さわのぼり はるあき)さん
【マネージャー】
柏倉 久仁彦(かしわくら くにひこ)さん

要介護度の高い入居者が中心の特別養護老人ホーム。そのなかでマネージャーとして日々全力を尽くし、大変チームワークのよい深川愛の園。入居者との一期一会を大切にされている澤登さん、柏倉さん、小久保施設長からお話を伺いました。

介護の仕事をする上で特に気をつけている点は何ですか?

(澤登さん)
愛の園では、要介護度4以上の入居者(入居年数平均3年)が大半を占めています。その状況のなかで介護業務時、利用者のケガにつながるミスには特に気をつけています。

(柏倉さん)
ご家族、ご本人の意向を尊重して、意思確認をしています(延命希望なのか、施設でお看取りを希望するのか)。生活相談員としてご家族と接することが多く、愛の園を終の棲家として、退所者の約8割の利用者を施設で看取っており、入居の段階で家族にも看取りの意向について確認しています。

印象に残っている方(入居者との体験)

(澤登さん)
<屋上で一緒にご飯を食べて、人生経験を語った入居者の方>
時々、昼食を利用者さんと施設の屋上で食べることがあります。外に出ると利用者さんも施設内とは違った表情、雰囲気になり、普段できない会話ができ、今後も続けていきたいと思います。

(柏倉さん)
<認知症の方であるにもかかわらず、自分のことをよく覚えてくれていた入居者の方>
認知症で、普段は30秒後には忘れている方が、自分を見て思い出してくれる瞬間がある。自分のことを覚えてもらえていることがうれしくて、利用者さんの印象に少しでも残るよう努力しています。

職場のチームワークを向上するための秘訣は?

(澤登さん)
チーム所属員との間で、年内業務目標を設定し、業務について共通認識を持つことで、チームワーク向上に努めています。また毎回テーマを決めて、社員同士の日帰りのバス旅行をおこなっており、職員同士の円滑なコミュニケーションに役立っていると思います。

(柏倉さん)
日々、状況が変わることも数多くありますが、お互いに協力しあう風土を醸成しています。また、有休消化率100%をチーム内で実践し、「お互い様」の認識を共有しています。

(小久保施設長)
今の職場のメンバーは、突然の事態で緊急出勤対応が必要なとき、自発的に勤務シフトの変更を申し出てくれるなど、「お互い様の心配り」ができており、本当に助かっています。

ミスをしないために心がけていること、また対処法を教えてください。

(澤登さん)
現場の仕事としては、ミスは利用者のケガにつながるので、ミスはできないと思っています。その人のことをよく知り、人生・病歴・ADL(日常動作)を把握するように心がけています。人を知ることで、ミスを減らすことができると思います。
また、管理職の仕事としては、失敗は成功のもと。まずはやってみることが大事だと思っています。施設長にもアドバイスをもらい、ミスを回避しています。

(柏倉さん)
何事にも、事前準備をしっかりやることを心がけています。またミスが発生したときは、素直に認め謝ることを第一としています。 イレギュラーの事が発生しても常に助け合うことを心掛け、ミスが起きてもチームワークで対応しています。

<今月の施設>社会福祉法人聖救主福祉会・深川愛の園(東京都江東区)

母体の聖救主教会は、1887年(明治20年)に英国の宣教団体が富岡門前仲町で伝道を開始したことにより誕生しました。そのなかで、特別養護老人ホーム部門(深川愛の園)は、少子高齢化が大きな社会問題となる1990年代初めに、地域の総合福祉センターとなることをめざして、1999年4月より事業を始め現在に至ります。今後とも職員一同一丸となって、地域のため、そしてご利用者様に喜ばれる施設サービスを目指していきます。
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