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自分の成長が、良い介護につながると信じて学び続けています。

医療法人ホスピィー 老人保健施設 ちょうろく
【理学療法士】
島 隆浩(しま たかひろ)さん 2015年より現職

医療法人ホスピィー 
老人保健施設 ちょうろく
【理学療法士】
島 隆浩(しま たかひろ)さん 
2015年より現職

富山湾に面し、市内の多くが立山黒部ジオパークに属する富山県東部の中核都市、魚津市。高齢化率が全国平均より高くすでに3割を超えている地域でもある(2015年)。
そこに暮らす高齢者が、1日でも長く健康で自分らしい生活をできるように、と理学療法士の島さんは、日々学び、挑戦している。

始めに、理学療法士の仕事について教えてください。

理学療法士はリハビリテーション専門職(以下リハ職)の1つです。ケガや病気などで障がいがある人などの機能を回復させ、さらに障がいの悪化予防を目的に、運動療法や物理療法を行なうのが主な役割です。
介護施設では、日常生活がスムーズに行なえるように、立つ、座る、歩くなど基本動作能力の維持や改善を重視しています。一人ひとり人生経験も、生活スタイルも性格も違いますので、その人に合った支援をしていきます。

現在、この施設には作業療法士も合わせて8人のリハ職がいます。皆、年齢も近いので相談したり、情報を交換したり、和気あいあいと切磋琢磨しながら毎日を送っています。私は5年間病院で理学療法士の経験を積んだ後、この施設に来て4年になります。

介護施設ならではのリハビリの課題はありますか

例えばデイケアなどでリハビリをしますが、施設の利用日は限定されています。ご自宅でも自主的に同じ運動を続けてほしくても、なかなか思うようにはいきません。特に認知症の人は、毎回リハビリの方法を説明しても、覚えてない方が殆どです。
機能回復には反復や持続が必要な場合が多いので、日常生活の中に、どのようにリハビリを取り入れられるかが課題だと思っています。
また、生きてきた時代の影響なのか、予防が大切だと思っている高齢者の方が少ないです。「元気なうちに、身体が動くうちに予防しましょう!」と、予防の大切さを訴え続けています。

仕事上で工夫している点をおしえてください

利用者さんは高齢の方が多く、失った運動機能を戻すことが難しい場合があります。でも、今ある機能を維持するためにも、リハビリを続けてほしい。そこで、リハビリに取り組むモチベーションを、どのように持たせるかを工夫しています。
例えば客観的な数値をお見せする。「筋肉量の数値がこんなに良くなっています。頑張りましたね!」という具合です。また、日常生活に結びつけて目標を持たせることもモチベーションにつながっていきます。

利用者さんの中には私を孫みたいに思ってくださる方もいます。それは大いに活かして(笑)励ましながら進めていきます。しかし反面、「依存」に入らないように気をつけています。「自立」とのバランスをとりながら、楽しみながらリハビリをやってもらえるように心がけています。

この仕事のどこに魅力を感じていますか?

高齢者にとっては、いわゆる「普通の生活」を維持するのは大変なことだと思います。その「普通の生活」を味わってもらえることが、嬉しくやりがいがあります。また、毎日、どのようにしたら、利用者さんが暮らしやすくなるか考えることそのものが楽しいです。

いま、身体を鍛えること、専門知識を身につけることに挑戦しています。身体の鍛えが、良い介護につながると思っているからです。
また、理想を高く掲げ、必死に勉強中です。書籍やネットなどアンテナを張れば、情報を得る環境が整い、どこであっても勉強ができます。自分に挑戦し、鍛えて成長していきたいです。

<今月の施設>
老人保健施設 ちょうろく

医療法人ホスピィーは、富山県魚津市で介護保険施設、在宅介護事業、在宅医療を展開するほか、魚津市と石川県金沢市で診療所に人間ドック健診センター、フィットネスジム、温浴施設、スパトリートメント、カフェなどが一体となった総合型健康増進施設「浦田クリニック/スコール」にて、予防医療にも力を入れている。そのような中、魚津市郊外にある「老人保健施設ちょうろく」(計120床)では地域包括ケアの拠点として「在宅復帰・認知症ケア・看取り・リハビリ」にスタッフが一丸となり懸命に取り組んでいる。
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