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2.補聴器の仕組み

 市販されている補聴器の多くは、主に加齢性難聴の聞こえを補うために開発されています。
 40歳から補聴器が必要になる人は少ないですが、不都合やトラブルの頻度が高くなる60歳くらいからは、補聴器の使用を考え始めるべきです。

 補聴器は下記の図のような基本構造で、要するに、音を大きくする器械です。

補聴器の基本構造

 ただし、前章「1.難聴の知識」でお話ししたように、加齢性難聴には主に5つの症状がありますから、音を大きくするだけでは、大きい音はうるさくなってしまいますし、周囲の騒音も大きくなって、最も大切な言葉の聞き取りを阻害してしまう場合もあります。

 ですが、安心してください!

 現代の補聴器の多くはデジタル補聴器で、その構造は下記の図のようになっています。マイクで拾った音をデジタル信号に変換し、DSP(デジタル信号処理装置)で、大きい音を抑えたり、騒音を取り除いたりします。
 そして、調整員がPCを操作して、個々の聞こえに合うように調整(フィッティング)してくれるのです。

デジタル補聴器の構造

補聴器でよく理解してほしい点に
ついて

 「補聴器をしたからといって若いころの聞こえに戻れるわけではない」ということです。

 メガネやコンタクトレンズでは、多くの場合は、以前と同じように見えるようになります。
 しかし、補聴器にメガネのような効果を期待するのは間違いです。視覚と違って聴覚は、矯正すれば元に戻るという単純な感覚ではないのです。

 時間をかけて補聴器の音に慣れて行く必要がありますし、その過程で、調整が合っていないようなら、再調整を行なってもらう必要があります。そうやって再調整を繰り返しても、やはり、補聴器で若いころの聞こえに戻ることはできません。
 では、補聴器は高価なばかりで、大して役に立たない機器なのでしょうか?

 答えはNoです。

 補聴器は、とても役立つ機器です。多くのシニア世代の方は、補聴器を使った方が、特に周囲の人との対話、コミュニケーションが改善する可能性が高いのです。

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