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1.認知症ケア ⑦暴力、異食などの事故防止

 認知症の人に特有なリスクとして、ほかの利用者などへの暴力や、健康に害のあるものを口に入れてしまう行為(異食)があります。
 見当識の衰えに加えて、心理的な不安や混乱が生じることで、結果的に自傷や他害行為に至ることがあります。そのため、BPSD(行動・心理症状)の悪化を防ぐためには、悪化につながる言動を慎み、適切な環境を整えることが基本です。
 また、いざという時のことを想定して自傷他害につながるものを取り除いておきます。

さまざまな事故を防ぐための方策

他者への暴力

BPSDを悪化させないための「一般的な要素」を整える。
(職員による言動・接し方、内部疾患の改善、環境の整備)
上記以外に、BPSD悪化につながる「個人的要因」を探る。
(昔の記憶の中で、本人が特に不快に感じやすい状況・言葉など)
上記の「個人的要因」に注意しつつ、ほかの利用者等との対人関係を調整する。
(相性の悪い人との同席を避ける。本人と相性のいい職員が間に立つなど)

異食行為など

食事に際して「ゆっくり噛む」ことをうながす。
(職員が食事に付き添って、自ら「ゆっくり噛む」手本を示すなど)
ゆっくり噛むことで、満腹中枢をできる限り刺激し、異食リスクを減らす。
洗剤など「口に入れると危険」なものは、高い位置の戸棚などにしまってカギをかける。
いざ口に入れても危険が高まらないような素材のものを使う。
ティッシュなどはボックスで置かず、職員がポケットに携帯し、必要があるたびに取り出すようにする。
軽度の人の場合、長期記憶で認識できる容器などを工夫する。

「生活歴」と「リスク」のバランス

  • 本人に長期記憶として残っている場合、包丁を使って調理を行なう行為が「自分の役割」を満たすことになります。
  • 危険だからと、包丁などの刃物類を何でも隠してしまうと、本人の「生活の流れ」を途絶えさせることになり、かえってストレスになることもあります。
  • 包丁を使う場合は、本人の生活歴にあったもののほうがいいでしょう。現代風の形状だと、それが何であるかという認識が難しいことがケガにつながったりします。
  • 本人の生活歴と中核症状の進行を見極め、バランスのとれた方法を考えましょう。

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