社会参加① 仕事「働いて社会とつながる!」
少子高齢化が急速に進み、豊富な経験や知識があるシニアを社会は必要としています。
また、寿命が延び、貯蓄や年金では心許ないというシニアもおり、意欲や体力があり状況が許す限り、年齢にかかわりなく働くシニアが増えています。

働けるだけ働きたい!
シニアでも収入のある仕事をしている人は増えています。
内閣府が公表している「高齢社会白書 令和5年」によると、2022年時点において、60歳以上の人が働いている割合は、60~64歳の73.0%、65~69歳の50.8%となっており、60歳を過ぎても多くの人が働いていることがわかります。
そして、高齢者の約2割が「働けるうちはいつまでも働きたい」と答えています。
シニアの働く理由は?
収入を得るため
- 定年退職後は年金や退職金が収入源となるが、それだけでは生活費を賄えないケースもある
- 働くことで収入が増え、生活の安定につながる
健康を維持するため
- 規則正しい生活になり、適度な緊張感もあり、健康によい
働くことに生きがい・社会参加したい
- 仕事がなくなることで生きがいを失うことが多い
- 働くことで、仕事や社会に貢献する喜びや達成感を得ることができる
時間に余裕がある
生きがいを目的とした仕事は
健康寿命を伸ばす!?
シニアが働く事は、寿命と健康寿命を伸ばす効果があることが研究結果で示唆されています。
高齢になると体力や健康面の不安が生じるのも事実ですが、65歳以上の高齢者のなかで、「金銭のみ」を働く目的としている人は、「生きがい」を目的としている人に比べて、2年後の「自分は健康であると思うか、そう思わないか」の健康感悪化リスクが1.42倍、生活機能悪化リスクが1.55倍高いというデータもあります。
「周囲に感謝される」「人や社会の役に立っていることが実感できる」など、生きがいを実感できる仕事に携わる人は、働く事が健康に良い影響を与えている傾向があります。
経済産業省がモデル事業
「仕事付き高齢者向け住宅」を実施
経済産業省は、高齢者に仕事や役割を与え社会参加を促す介護施設など、健康寿命延伸産業創出推進事業のモデル事業として「仕事付き高齢者向け住宅」を実施しています。
例えば、入居者に求人を紹介するシニア向けのシェアハウスなどのモデル事業を行なう施設も出てきています。
参考:厚生労働省
「シニア世代の仕事力を引き出す」
連合(2020)「高齢者雇用に関する調査」
東京都健康長寿医療センター研究所
(1987~2002)
第1回~第6回「長寿社会における
中高年者の暮らし方の調査」
東京都健康長寿医療センター研究所
(2020)
藤原佳典研究部長研究グループ調査
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<明治安田健康開発財団提供>