3.なぜひざをたたくの?
私たちの骨は、常に新しい骨につくり変えられています。
骨は古い骨が溶かして壊される「骨吸収」と、新しい骨がつくられる「骨形成」の繰り返しで骨折しにくい強度を保っています。しかし、加齢や悪い生活習慣などが原因で、新しい骨ができるスピードが遅くなると「骨吸収」と「骨形成」のバランスが崩れてきます。やがて骨形成が追いつかなくなり、強度が低下し折れやすくなります。
弱った骨は、日常のちょっとした動作でも折れてしまい、負の連鎖が起こります。
背骨や足の付け根を骨折すると、完全に元の身体に戻るのが難しくなり、行動範囲が狭くなりがちです。
身体を動かす機会が減ると、筋肉も衰えてきます。身体を支える筋肉が衰えるとバランスを崩しやすくなり転倒しやすくなります。
また外に出ないひきこもりがちな生活が長くなると、うつ病の発症や認知症につながるリスクにもなります。

何歳になっても、骨は生まれ変わる。骨を強くするには、骨への適度な刺激が必要です。
加齢とともに骨をつくる力は衰えていますが、それでも身体のなかでは骨の細胞がフル稼働し古い骨を壊し、新しい骨が誕生しています。その新陳代謝を滞らせないために必要なのが骨への適度な刺激です。
骨は負荷がかかると、「負荷に負けないもっと丈夫な骨をつくれ!」というメッセージが送られ骨を作る骨芽細胞が頑張るのです。
縦方向からたたく方が圧力が大きくなって振動も強くなるため「ひざたたき」をすると効率的に刺激を与えることができます。
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<明治安田健康開発財団提供>