バストケア

加齢とともにバストが変化!
年代に合わないブラは
健康リスクを高める
20代のころは丸みがあって、ハリがあったバスト。いつまでもそのままではありません。加齢とともにかたちとやわらかさは日々変化していくもの。40代からは、バスト内の脂肪の割合が増え、やわらかくなります。
年代にあったブラジャーをつけていないと、健康リスクが高まります。胸部にかかるストレスで、血行やリンパの流れが妨げられたり、呼吸が浅くなったり、肩こりや猫背を引き起こすことも。ジャストサイズではないカップの大きいものを身に着けていると、バストが揺れることでバストを支えている「クーパー靭帯(じんたい)」が伸びてしまい、下垂を進める原因に。一度伸びたクーパー靭帯は二度ともとに戻らないので要注意です。

40代からの
ブラジャー選びは
20代のころとは違う!
ブラをつけていて痛みを感じる、ひもが肩に食い込む、ワイヤーの跡が残るなどしたら、体に合っていない可能性があります。健康な毎日を送るためにも加齢による変化にあったブラを選ぶことが大切です。
40代からは、若いころのような「寄せて上げる」「谷間をつくる」などの目的のものではなく、バスト全体を包み込み、しっかり持ち上げてくれるものをチョイス。健康リスクを高める痛みやストレスもない上、気になる脇のお肉も綺麗にすっきりと見せてくれます。太めのストラップやノンワイヤータイプ、刺激の少ない布ワイヤーなど年代や体にフィットするものを付けましょう。デザイン性の高いものもあるので、見えないおしゃれも楽しめます。

月に一度は
バストのセルフチェックを
年代に合ったブラ選びとともに心がけたいのが、定期的なバストのセルフチェック。しこりなどの異常に早く気付くことで、乳がんの早期発見につながることもあります。
まず、両手を上げたり、下げたりして、バストの形や大きさ、へこみやひきつっている箇所がないかを目でチェックします。続いて、バストや鎖骨周辺、わきの下を触ってしこりがないかを確認。最後に乳頭をつまんで、血が混ざった分泌物などが出ないかをチェック。閉経前の人は月経が終わって5日ほどたったころ(乳房の張りや痛みがなくなり柔らかくなったころ)、月に一度は行ない、気になる点があったらすぐに専門医に相談しましょう。40代になったらセルフチェックだけではなく、乳がん検診を年に一度受診することをおすすめします。

40代から知っておきたい
バストの病気
●乳腺症
症状は、「乳房を触ったときに乳腺全体が張ったようなしこりがある」、「乳頭から透明な分泌物が見られることがある」など。乳腺症は、乳腺良性疾患の総称です。原則的に治療の必要はなく、症状を抑えるための対症療法と定期的な経過観察を行ないます。女性ホルモンのバランスのくずれによる、乳房分泌組織の増殖が原因と考えられています。
●乳がん
症状は、「乳房に痛みのないかたいしこりがある」、「乳房がへこんでいる・ひきつっている」、「乳首から血の混じった分泌液が出る」「乳首や乳輪に湿疹のようなただれが見られる」など。乳がんは乳房のなかの乳腺の部分から生じる悪性の腫瘍です。乳がんの治療には、手術、放射線療法、薬物療法(ホルモン剤や抗がん剤)などがあります。
乳がんになりやすい人の特徴は、次の条件です。当てはまる事項がある人は、特に注意してチェックを行ないましょう
- 12歳以前に初経を迎えた
- 35歳以上で初産を経験した
- 出産、授乳経験がない
- 55歳以上で閉経した
- 標準体重を2割以上超えている
- 動物性脂肪やたんぱく質の多い食事をしている
- 血縁者に乳がんにかかった人がいる
- 以前、乳腺の病気にかかったことがある
- 何回も良性のしこりができたことがある