2.正しい歩き方とは
正しい歩き方
歩くときの姿勢は、上から糸で引っ張られているイメージで背中を伸ばし、視線は足元ではなく、15m先を見るようにして、安全のために周囲の環境が広く視野に入るようにしましょう。
足を振り出すときにつま先を上げ、踵から着地するようにします。足を前に出すことを意識し過ぎると不自然な歩き方になるので、地面を後ろに送り出すように股関節を後ろに伸ばして歩くと、自然に歩幅を伸ばすことができます。
肘は軽く曲げ、少し大きく振るとリズムが掴みやすく、全身の筋活動量が増えてさらなる運動効果が期待できます。
歩く速度は普段より少し早めを意識します。
疲れたらゆっくり歩きながら休憩し、回復したらまた少し早く歩く、というインターバルで行なうのがおすすめです。

視線は15m先を見る
肘は軽く曲げ、少し大きく振る
歩く速度は普段より少し早め
上から糸で引っ張られている
イメージで背中を伸ばす
足を振り出すときにつま先を上げ、
踵から着地
足の指を使って地面を捉える
【コラム】杖を使用した歩行
杖を使う一番の目的は「歩き続ける」ことです。
少し歩いただけで疲れてしまうという人も、杖を使うことでより長い距離を歩き続けられれば、筋力などの体力を維持しやすくなります。また、杖を使って楽に、安全に歩くことができれば、転倒の不安が軽減され、活動量の低下も防ぐことができます。
杖の持ち方

利き手は関係なく、弱い足と反対側の手で図と同じように杖を持ちます。腕を自然に体の前横におろし、肘を30~40°に曲げます。
杖を持つ側の足から前方に20cm、そこから外側に20cm先の位置が杖をつく目安です。
この状態でグリップを掴んで杖の先端が地面につく長さがベストな杖の長さになります。
杖を使った歩き方には2種類ある
2動作歩行



最もスタンダードなのが2動作歩行です。
①杖と弱い足を同時に出し、②強い足を出します。自然な歩行に近い歩き方になります。
3動作歩行




2動作歩行で足が振り出しにくい場合、または足が弱くて不安定な場合は、3動作歩行を試します。
①杖を前に出し、②次に弱い足を出し、③最後に強い足を出すという3動作で歩行します。
この方法であれば、歩行効率が落ちて早くは歩けませんが、常に杖と足が地面についている状態なので安心です。
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<明治安田健康開発財団提供>