心筋梗塞の介護の留意点
軽症心筋梗塞後の患者は特別な留意点はなく、運動、温度変化などによる急激な血圧の上昇などに留意したり、疲れすぎや脱水の予防をしたりするなどの一般的な注意をすれば問題はありません。
しかし、中等症から重症の心筋梗塞後の患者は、少しの運動、リハビリテーションなどでも心不全や致命的な不整脈を引き起こす可能性があるため、主治医と相談のうえ、運動、リハビリテーションの程度を決定する必要があります。
重症な心筋梗塞後の患者では、入浴のみで心不全や不整脈を起こす場合もあるので、入浴に関しては、40度以上の熱いお湯はさけて、湯船につかるのは心臓の高さまでとし、長時間の入浴は避けたほうがよいといわれています。また、重症な患者では水分摂取の管理も非常に重要です。水分の取りすぎは心不全を引き起こします。夏などには脱水の予防のためにもある程度の水分摂取が必要ですので、医師と相談のうえ、必要水分摂取量を決めておく必要があり、体重の増減のチェックも必要です。
心筋梗塞後の患者では、二次予防といって再発予防のためにほぼ全員が薬を飲む必要があります。急性心筋梗塞で入院しカテーテル治療を受けてから間もない患者は、血液をさらさらにする薬を絶対に欠かせない時期があります。
ほかにも心臓に関する多くの薬は非常に重要なものですので、忘れずに決まった時間にきちんと服薬をするということ、また服用できないような状態が生じた場合には、勝手に服用を中止せず医師に相談することが重要です。
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<明治安田健康開発財団提供>