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関節リウマチの治療

 発症後2年以内に急速に進行することが明らかになっているだけに、最近ではなるべく早く治療を開始して、関節破壊の進行を停止させることが大切であると考えられています。

 以前は作用の緩やかな経口のリウマチ薬が使用され、非ステロイド系抗炎症剤やステロイドが中心に多用されてきました。しかし、最近では早期から速やかに有効性の高いリウマチ薬を適用することが一般的になってきています。そのなかで、メソトレキサート(リウマトレックス®)が最も中心的な薬剤であり、そのほかにもさまざまな有効性の高いリウマチ薬を早期から投与されるようになってきました。
 さらにこのようなリウマチ薬を3ヵ月以上継続投与しても、血液検査上で高い炎症反応(主にCRPや血沈が適用される)や多数の関節の疼痛や腫脹がみられるのであれば、高い効果が得られる生物学的製剤が適用されます。

 現在、日本で適用される生物学的製剤には注射製剤として、炎症性サイトカインであるTNFαやIL-6を調節する抗TNFα抗体と抗IL-6抗体、そして免疫を司るT細胞を調節するCTLA4-Igがあります。さらに、経口の抗リウマチ薬であるJAK(ヤヌスキナーゼ)阻害剤が2013年以降に発売され、生物学的製剤と同等の効果が得られることが報告されています。
 しかし生物学的製剤とJAK阻害剤は薬剤費が高価です。また合併症として懸念される悪性腫瘍や感染症(特にJAK阻害剤は帯状疱疹)には充分な注意が必要です。そのため、生物学製剤やJAK阻害剤の使用は、リウマチ専門医によるコントロールが必要とされています。

 しかし、変形してしまった関節や、それに伴って可動域の悪い疼痛の強い関節を改善することは困難です。そこで手術療法が必要とされます。手術療法には関節リウマチの原因の中心である滑膜を切除する術や人工関節置換術、関節固定術などがあります。特に膝関節や股関節の人工関節は疼痛や変形を著しく改善できる手術であり、長期成績も良好です。

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