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3.サルコペニアとは?

監修:矢可部満隆
(東京大学医学部附属病院 老年病科助教)

 筋肉量は、20歳から80歳の間におよそ20~30%減少します。加齢に伴って全身の筋肉量が減り、筋力が低下するこの現象を「サルコペニア」といいます。

 一般に、やせている人は筋肉も少なく、サルコペニアのリスクが高いといえます。ただし、体重が十分にあっても、全身の筋肉量が減り、霜降り肉のように脂肪が筋肉の中に入り込んでいる状態は「サルコペニア肥満」といい、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクが高くなります。

ギリシャ語で「筋肉」を意味する「サルコ」と「減少」を意味する「ぺニア」という2つの言葉を組み合わせた造語です。

ロコモとサルコの関係は?

 ロコモティブシンドローム(運動器症候群、通称ロコモ)は、筋肉、骨、関節などの運動器のいずれか、または複数に障害が起こり、立ったり歩いたりする機能が低下している状態のことです。
 やせによって引き起こされるサルコペニアは、ロコモの要因になる一つです。

太ももの断面図

Koopman R. et al. J ApplPhysiol 2009; 106: 2040-2048

筋肉の量が減るサルコペニアはQOL(生活の質)が低下し、死亡リスクも増加してしまう、大変危険な状態なのです。


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