6.高齢者の転倒・骨折はなぜコワイ?
(東京大学大学院医学系研究科 加齢医学准教授)
若いうちは、骨折してもリハビリによってほぼ回復しますが、高齢になってから骨折すると、入院している間に筋力が落ち、QOL(生活の質)やADL(日常生活動作)は大幅に低下してしまいます。
大腿骨頸部(太ももの付け根)の骨折後は、骨折していない人に比べて、その後の生存率に大きく差があるというデータもあります(※)。転倒・骨折は、生命をも脅かす要因となるのです。
※Tsuboi M et al., J Bone Joint Surg,89,461-66,2007.
QOLの低下・ADLの低下に直結!
 
				一度転倒すると半数以上が1年以内に再び転倒を繰り返す!
転倒経験者の約6割が1年以内に転倒を繰り返すというデータがあります。転倒のたびにケガをすることによって、急な坂道を転げ落ちるようにQOLが低下してしまうのです。
転倒経験者の1年以内の
再転倒率
			 
			毎日、元気に過ごすことが転倒・骨折の予防になる
 「フレイル」という言葉をご存じでしょうか?
				 年とともに活動能力がじわじわ低下して、転倒などのさまざまなトラブルを招くことです。
 積極的に生活習慣を見直せば、フレイルから健康な状態へと戻すことができます。
				 明るい気持ちで、自立した毎日を過ごしましょう。
フレイルに陥らないために
|  家にじっとしているのはNG! |  趣味や文化活動を仲間とともに楽しむ | 
|  町内会やNPO活動などで役割を持つ |  おしゃべりしたり、歌ったり。喉の筋肉が鍛えられ誤えん防止にも | 
高齢者の転倒・骨折は
なぜコワイ?
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