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フレイル(虚弱)の概要
<高齢による衰弱>

フレイルとは
 フレイルとは、海外の老年医学の分野で使用されている「Frailty(フレイルティ)」に対する日本語訳です。「Frailty」を日本語に訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」等になります。厚生労働省の「国民生活基礎調査」では「高齢による衰弱」と表現しており、本コンテンツでも2018年10月までは「衰弱」としていました。
 高齢者において起こりやすい「Frailty」に対し、正しく介入すれば健康状態に戻るという意味があることを強調したいとの理由から、日本老年医学会は2014年5月に「フレイル」と共通した日本語訳にすることを提唱しました。

フレイル(虚弱)の概要

 だれもが元気で生きがいに満ちた高齢期を過ごしたいと思い、その秘訣を知り、実践したいと願うものです。しかし、中年期を過ぎるとさまざまな組織の機能が変化し、環境変化に対する適応能力の低下ないしは機能喪失が徐々に増してきます。その背景には、筋肉をはじめとする複数の臓器・器官の機能低下が内在的に進行し、体の総合力が弱くなって、自立した生活が営めなくなる要因を多分にあわせ持っていることが挙げられます。加齢と関連した心身の脆弱過程はヒトが向き合う普遍的な問題であり、完全に食い止めるのは不可能です。

 高齢者における複数の臓器・器官の機能低下は、歩行障がい、転倒・骨折、失禁、閉じこもり、認知機能低下、うつ、痛み、睡眠障がいなどの老年症候群の発症を招く引き金にもなります。また、日常生活上は何の支障がないようにみえても、各臓器の予備能力が低下しているため、内外環境の変化に対応して体の内部状態を一定に保つための調整機能が崩れやすく、身体的・心理的ストレスに対処する能力の低下を招きかねません。その結果、フレイルは要介護状態になる3番目の要因となっており、介護予防の観点から重要です。

 高齢者のフレイルは年齢が高いほど割合が高く、また男性よりも女性に多くみられます。高齢者のフレイルについて調べた大規模縦断研究によれば、対象者の16.3%がフレイルと判定され、さらに、3年間追跡した時の新たなフレイルの発生率は14.8%となっています。フレイルの約2/3が複数の疾患をかかえ、約1/4が生活機能障がいを引き起こしていることが明らかになっています。

 今日、高齢者人口の上昇に伴い、高齢者医療や介護のあり方が大きな問題になっています。健康寿命を延ばすとともに医療費の増大を抑制しつつ、医療・介護の適切な介入を行なうためには疾病への対応だけでは不充分です。機能障がいを起こす可能性の高いハイリスク高齢者を早期に発見し、迅速に対処できることが高齢先進国である本邦の未来像になるでしょう。

介護が必要になった主な原因
(上位3位)

第1位 認知症 18.0%
第2位 脳血管疾患
(脳卒中)
16.6%
第3位 高齢による衰弱
(フレイル
(虚弱))
13.3%

出典:厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査」

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