1.シニア世代はメタボ対策より低栄養予防!
(女子栄養大学 地域保健・老年学研究室 教授/前東京都健康長寿医療センター研究所 副所長)
(東京都健康長寿医療センター研究所 管理栄養士)
高齢になると、気付かないうちに栄養が足りない状態になることが少なくありません。食事が不十分なことが主な原因ですが、それにはさまざまな理由があります。例えば、毎日食事を作ってくれた妻に先立たれた、病気のため食欲が湧かない、しっかり咀嚼することができないなど。
低栄養予防を心掛けていないと、気付いたら痩せていたということも珍しくありません。
低栄養になる原因とは?
誤った「粗食志向」

メタボ対策として、野菜中心の食生活を送っていませんか?また、魚ばかり食べて肉を敬遠していませんか?
高齢になってからの粗食は、低栄養に直結します。それは健康寿命を縮めることになりかねません。
食欲が湧かない

病気のために食欲が湧かないという人は、原因となる病気の治療を優先しましょう。薬の副作用で食欲が落ちることもあるので、主治医と相談してください。家に閉じこもりがちな人は、体を動かさないせいでおなかが減らないのかもしれません。まずは散歩から始めましょう。
しっかり噛めない

入れ歯が合わない、歯周病が悪化して歯茎が痛いなどの理由で、食べ物をしっかり噛むことができない人もいます。このことが、食事を面倒にしている原因かもしれません。歯科医院での定期的なチェックと治療で改善を。飲み込みづらいという人は、お口の体操を習慣化しましょう。
シニア世代は
メタボ対策より低栄養予防!
介護予防と健康維持
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<明治安田健康開発財団提供>