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人材不足が慢性化する時代のリスクマネジメント

第5回 限られた人材の生産性を向上させる

<ポイント3>新技術を円滑に現場へと浸透させるために

 ICT活用や介護ロボット導入などは、職員からみれば「新たな業務環境」がそこに生じることになります。人は、新たな環境に対して順応する能力を持っていますが、その能力の高低は職員によって異なります。各人の思考の柔軟性のみならず、多様なハイテク技術に慣れているかどうかという点で、世代によっても差が生じることがあります。

 ここで問題になるのが、全職員に対して一律の導入研修などを行なっても順応性に差が生じることです。例えば、ICTなどによる情報共有を図る場合、A職員は順応しているが、B職員の順応には時間がかかるとなれば、情報共有の進ちょくは順応の劣る側、つまりB職員のスキルに左右されることになります。これを放置すれば、導入効果の期待値に現実が追いつかないだけでなく、B職員にストレスがかかったり、チームワークに支障をきたすなど新たなリスクも生じかねません。

 そこで考えなければいけないのは、すべての職員が最大限に順応性を高められる導入ステップです。例えば、現場職員をいくつかのチームに分けます。そして、本業務にICTや介護ロボットを導入する前に、各チームが交代で業務時間外に1日1時間程度、試験的に「使ってみる」時間を設けます。もちろん、その時間帯には手当をつけます(これも導入に際しての必要コストとして計算しておきます)。

 この試験的に「使ってみる」中で、各職員の順応性の高低が明らかになります。管理者やリーダーがそれを見極め、次の段階で順応性の高い人と低い人をペアにして、前者による後者へのOJT(現任訓練)を実施します。このOJTのねらいは、職員同士が補完しあう風土を作ることにあります。いきなり本業務に入る前に、緊張度の低い状況でこうした風土を作っておくことが、新技術に伴う新たなチームワークの自発的な構築につながります。

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