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自立支援型介護を進める中でのリスクマネジメント

第2回 時間経過とともに変化する利用者の身体状況への対応

◇ポイント1 自立支援過程で生じるバランスリスク

 利用者の自立支援を進める過程では、従来から懸念されているリスクがどのように変化するのか、あるいはどのようなリスクが新たに生じるのかを推し量る必要があります。まずは、本人の運動機能のバランスに着目しましょう。
 前回述べたように、転倒・転落事故などの場合、「重心の保持や移動」のバランスが崩れることによって生じるケースが代表的です。また、筋力を付けるなど運動機能の一部回復を図る過程で、この「バランスの崩れ」が一時的に引き起こされることもあります。
 例えば、離床の難しかった人が、背筋力の向上によって、ベッド柵や置き型手すり、垂直バーなどにつかまれば短時間の端座位が可能になったとします。このとき、手すり等を握るための握力向上が図られていても、本人の心理には恐怖感や、(座位を維持することに伴う)疲労感が残っていることがあります。
 すると、握っている手すり等に少しずつ身体を預けようとする力が働き、無意識のうちに重心が傾くことがあります。ここで何かの拍子(例.本人が手すりを握り直そうとして手をすべらすなど)に、重心の傾きを支える力が崩れたとき、端座位の姿勢から床に転がり落ちる(転倒)という危険も生じます。

 こうしたケースでも、「介護職がついて、しっかり見守っていれば防げること」と思われるかもしれません。しかし、自立が進んで端座位の時間を長くとれるようになると、業務が慌ただしくなる時間帯によっては、「職員が一瞬目を離してしまう」ことも起こりえます。
 大切なのは、その場の見立てで「しっかり重心がとれている」という状況でも、「時間経過とともに重心が傾いていく可能性がある」というリスクの察知ができるかどうかです。

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