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掲載日:2021年5月16日
料理の味を決めるために欠かせない調味料は、一度に使う量が少ないため栄養成分について見逃しがちかもしれません。しかし、調味料は毎日使うものだからこそ気をつけておきたいもの。ここでは、調味料に含まれる塩分やカロリーと、上手な使い方について解説していきます。
日本人の食事摂取基準によると、日本人の食塩摂取量の目標値は男性が7.5g、女性が6.5gとなっています。しかし、実際の食塩摂取量はこれより約2gほど多くなっているのが現状です。世界的に見ても日本は塩分の摂取量が多く、これには日本の食生活が大きく関係していることが伺えます。
これは、加工品や外食が発達したことや、漬物、塩蔵品など古来の伝統食が豊富なこと、また醤油や味噌などの日本特有の調味料の存在などが理由として考えられます。しかし、過去に比べると平均塩分摂取はゆっくりと下降気味ですので、減塩に対する意識は年々高まっていると考えてもよいでしょう。
WHOの基準などを見ると、塩分の摂取目標量は1日5g程度が世界的な目安です。今すぐには難しくても、少しずつ減塩に対しての意識を向けて、健康的な食生活を目指していきたいですね。
使う食材や完成した料理のカロリーや塩分について気にかけることは多いかもしれませんが、調味料そのものの栄養成分について意識をしている人は少ないかもしれません。ここでは、家庭でよく使われる調味料の塩分やカロリーを見ていきたいと思います。
小さじ1 | 大さじ1 | |
---|---|---|
食塩 | 5.9g | 17.8g |
醤油 | 0.9g | 2.6g |
味噌 | 0.7g | 2.2g |
ケチャップ | 0.2g | 0.5g |
ウスターソース | 0.5g | 1.5g |
ドレッシング | 0.4g | 1.1g |
小さじ1 | 大さじ1 | |
---|---|---|
マヨネーズ | 28kcal | 85kcal |
バター | 30kcal | 89kcal |
砂糖 | 12kcal | 35kcal |
みりん | 14kcal | 43kcal |
何気なく使っている調味料ですが、味が薄いからといってどんどん追加していると知らず知らずのうちに塩分が多くなります。また、砂糖やみりん、マヨネーズなどは摂りすぎるとカロリーオーバーに繋がり、肥満や生活習慣病の原因となります。塩分同様、カロリーの高い調味料にも注意が必要です。
調味料をそれほど多く使用しなくても、料理を美味しく仕上げる工夫があります。すぐに実践できるものばかりなので、家庭でも是非とり入れてみてくださいね。
香りの強い香草や、スパイスなど自然の風味を活かすことで調味料を使わなくても美味しい料理に仕上げることができます。次のような食材を上手に使ってみましょう。
パセリ、セロリ、大葉、ネギ、カレー粉、こしょうなど
汁物や麺類のスープには、塩分が多く含まれています。スープを残すだけで4gほどの塩分をカットできることもあるので、「スープを残すことは減塩の基本」と捉えてとり組みましょう。また、単純に味噌汁を飲む回数を減らすだけの簡単な方法もあります。
味噌や醤油の減塩調味料は定番になりつつありますが、最近では減塩用の塩も登場しています。これは、通常の塩に含まれるナトリウムの比率を下げて、代わりにカリウムを使用しているものです。減塩用の塩はとても便利なものではありますが、腎機能が低下してカリウム制限が必要な方は、カリウムの摂取によって心臓障害などを起こす可能性があるため、医師と相談するようにしてください。
生活習慣病予防のためには加工品や外食をなるべく減らすことが基本です。しかし、自炊をしていてもつい味付けが濃くなってしまうことがあるかもしれません。減塩のためにはなによりも意識の改善が大切です。調味料や加工品の塩分量をできるだけ意識して、「健康管理のための自炊」といった見方をしていけるとよいですね。
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