出典:いしゃまち
掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
記事:専門医監修
'); ');
MY介護の広場トップ > 一般のみなさま > 介護予防と健康維持 > 健康インフォメーション > 高齢者の健康維持に!65歳以上の「身体活動」のすすめ
掲載日:2023年5月21日
若い頃は運動を楽しんでいたけれど、年齢とともに運動から遠ざかってしまう方は少なくありません。身体のあちこちに不調が生じてくると、積極的に身体を動かそうというモチベーションも保ちづらいですよね。
本記事では、厚生労働省の発行する「健康づくりのための身体活動基準2013」に沿って、高齢者(65歳以上)でも「身体活動」を行なった方が良い理由や、負担の少ない活動の例などを紹介します。
なお、持病で通院している方は、医師と相談しながらご自身の活動量を増やしていくようにしてください。
高齢者が自立した生活をより長く送るために重要なのが「身体活動」です。激しい「運動」をしなくても、普段から行なっている「生活活動」が健康を保つ鍵となります。
「健康づくりのための身体活動基準2013」では、「身体活動」「運動」「生活活動」は次のように定義されています。
トレーニングやスポーツは「運動」、買い物や家事、通勤、階段昇降などは「生活活動」です。
高齢者の場合、運動不足というよりも身体活動不足の解消を考えます。可能であれば意識的な運動をすることが望ましいですが、激しい動きをしようとする必要はありません。まずは「身体を動かす」ことを意識しましょう。
高齢者が身体活動を行なうべき最大の理由は、運動器の機能を維持するためです。
運動器とは、身体を動かすときに使う骨や関節・筋肉・神経などの総称です。
どれか一つに障害が起こっても、身体をうまく動かせなくなってしまいます。すると、「立つ」「歩く」といった動作が困難になってしまうのです。
具体的には、下記のような病気が生じることがあります。
軟骨がすり減ることで関節が変形し、腫れや痛みをきたした状態をいいます。膝関節や股関節で多くみられます。
症状が出ると関節の動く範囲が狭まるため、立ち上がったり歩いたりすることに大きな影響が出ます。
骨の量が減ることで骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気が骨粗しょう症です。閉経後の女性に多くみられます。
痛みはありませんが、ちょっと転んだだけでも骨が折れてしまうことがあります。骨折が起こると痛みが生じるほか、身長が縮んだり、背中や腰が丸くなったりします。
厚生労働省は65歳の身体活動について、強度を問わずに行なうよう指導しています。具体的には、「横になったままや座ったままにならなければどんな動きでもよいので、身体活動を毎日40分行なう」ことが目標です。
いくつか、特に負担の少ない身体活動の例を挙げます。もっと動きたい方・動ける方は、体調や体力に応じて活動量を増やしてみましょう。
※もう少し身体を動かしたい方には、ボウリングや社交ダンス、太極拳もおすすめです。
現役を退いた高齢者の方々は、社会との関わりが少なくなってしまうことも多いです。ですが、家に引きこもってばかりだと活動量は低下するばかりなので、できるだけ外出することをおすすめします。
買い物や散歩などでの外出のほか、ボランティアや地域活動に参加すると、外に出るモチベーションを作りやすいです。趣味の活動だけでなく、体力に応じて、フルタイムやパートタイムで仕事をするのも良いでしょう。
無理のない範囲で、身体を動かす習慣を作ってみてください。
ここまで、身体を動かすことによって生じる良い影響を解説してきました。
一方、持病で通院中・服薬中の方では、運動によって思わぬ害が生じるおそれもあります。
特に、下記のうち一つでも当てはまる方は必ず医師に相談してください。
年齢とともに、身体を動かすことは億劫になりがちです。ですが、身体活動を維持することは、健康的に長生きするためには欠かせません。
激しい運動を行なおうとするのではなく、ちょっとした身体活動を意識的に増やしてみてください。無理はせず、医師と相談しながら行なうのが良いでしょう。身体を動かすことで、運動機能を維持するだけでなく、気分も爽快になるはずですよ。
MY介護の広場トップ > 一般のみなさま > 介護予防と健康維持 > 健康インフォメーション > 高齢者の健康維持に!65歳以上の「身体活動」のすすめ