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MY介護の広場トップ > 一般のみなさま > 介護予防と健康維持 > 健康インフォメーション > ドライアイの治療法とは?市販の目薬で治そうとしても良いの?
掲載日:2024年11月17日
現代人の多くが悩まされているとされる「ドライアイ」。このドライアイはどうやって治療するのでしょうか?また、市販の目薬は使ってもよいのでしょうか。今回はドライアイの治療法について紹介します。
ドライアイについては「目が渇く!ドライアイとは一体どんな病気?」も併せてご覧ください。
涙は油層、水層、ムチン層(粘液層)の三層からできています。
最も外側にあり、水層の分泌の蒸発を予防します。まぶたの縁にあるマイボーム腺から瞬きをすることによって分泌されます。
主に
角膜の表面にあるムチンと涙液中にあるムチンの二種類があり、これらのムチンが涙の水層を角膜、結膜に保持させています。涙液中のムチンは主に結膜にあるゴブレット細胞から分泌されます。
ドライアイは油層が少なくなることによって水層が蒸発する蒸発亢進型ドライアイと、水層が少なくなる涙液減少の二つのタイプに分けられています。
機序として、①瞬きが少なくなる場合と、②マイボーム腺の機能障害によって分泌が低下する場合があります。瞬きが少なくなる理由として、パソコンのディスプレイやスマートフォンを見ることがあり、意識的に瞬きを行なうことが重要です。マイボーム腺の機能障害の原因として、コンタクト装用、
原因として、加齢、環境(エアコンによる湿度低下)、自己免疫疾患(シェーグレン症候群、サルコイドーシス等)、コンタクト装用、レーシックなどの術後、パーキンソン病などがあります。
原因として、結膜炎、薬剤性の副作用があります。ムチン層が少なくなると涙液減少と蒸発亢進型ドライアイの両者が起こることがあります。
ドライアイが軽症の場合には市販の点眼薬で症状が軽減されることがあります。しかし、注意していただきたいのが、点眼薬に入っている防腐剤が角膜上皮障害や結膜炎を引き起こす場合があることです。
特に、防腐剤のうち、塩化ベンザルコニウムの副作用として角膜上皮障害があることは眼科医にはよく知られています。この角膜上皮障害はドライアイが原因でも、よく見られます。角膜上皮障害の原因がドライアイだと考え、ドライアイの治療を行なっても治らず、実はその原因がそれまで使用していた点眼薬に入っていた塩化ベンザルコニウムだと分かり、その点眼薬を中止することによって治ることがあります。
塩化ベンザルコニウムはクリニックで処方される医療治療点眼薬にも、市販の点眼薬にもしばしば入っています。その濃度は、処方される点眼薬よりも市販の点眼薬の方が高く、そのことによって、長期使用が可能ですが、角膜上皮障害を引き起こす可能性も高くなります。従って、市販の点眼薬では塩化ベンザルコニウムが入っていないものを選ぶことをおすすめします。
ドライアイの治療として、まずは原因除去、原因疾患の治療があります。
クリニックで処方されるドライアイ点眼薬としてヒアルロン酸ナトリウム点眼薬があります。これは以前から処方されていて、現在も最も処方されているドライアイ点眼薬ですが、数年前にムチンを増やす点眼薬として、レバミピド点眼薬(商品名:ムコスタ点眼液)とジクアホソルナトリウム点眼薬(商品名:ジクアス点眼液)が出現して、さらに改善が見られるようになっています。
これらによっても十分な治療が見られない重症例では、涙の出口である涙点を塞いで、涙を目に溜める涙点プラグや、油層の補充として油のクリームが処方されることがあります。
涙は油層、水層、角膜の三層からできていますが、市販のドライアイ点眼薬は水層の補充のみです。軽症例の場合はこの点眼薬で症状が軽減されることはありますが、防腐剤が角膜上皮障害を引き起こし、むしろ角膜を悪化してしまうことがあります。ドライアイには様々な治療方法があります。改善が見られない場合は、一度、眼科を受診してください。
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