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介護のために覚えておきたい!食事を食べさせるときはどうすればいいの?

掲載日:2023年1月21日

介護のために覚えておきたい!食事を食べさせるときはどうすればいいの?

突然の病気で麻痺が残ってしまったり、身体が不自由になってしまったりする可能性は誰にでもあります。たとえ健康な方でも、加齢に伴いだんだんと身の回りのことを自分でするのが難しくなってしまうのが普通です。

毎日の食事は生命を維持するためには欠かせないものであり、楽しみを感じられる大切な時間ですが、自分で食事ができなくなってしまったときには周囲の人たちのサポートが必要になります。もし自分の家族の介護が必要になったときにはどのように食事を食べさせてあげればよいのでしょうか。

食事の形態について

どのくらい食べることができるかどうかは人によって違いますが、段階別に分けると次のようになります。

1.自分で食べられなくても家族と同じ
食事ができる

固い食材の場合は食材が大きい形のままだと介助者も食事をあげにくいので、スプーンに乗るくらいの一口サイズに切っておくと良いでしょう。厚みを薄くするように切ると、噛む力が落ちた場合に噛みやすくすることができます。

2.食材を食べやすい大きさに刻む
必要がある

一口大から細かいみじん切りまで、個人によって様々です。
噛む力や食材の固さに合わせて食べやすく刻んであげましょう。実際にきざみ食が望ましいのは歯に問題があって噛めない場合です。咀嚼運動は噛みながら食べ物をまとめる段階なので、自分の口の中でまとめることができる人が適応になります。

3.刻んだ食材にとろみをつけて
飲み込みやすくする必要がある

食材を刻んだだけではむせこみやすく誤嚥ごえんしてしまう危険性がある場合は片栗粉や専用のとろみ剤を使用して「あん」を付けてあげましょう。
お湯で作るだけでは風味に欠けるのでだし汁を使用したものがおすすめです。柚子胡椒など匂いの強い餡を用いて食欲アップを狙うのもおすすめです。

4.ミキサーにかけて飲み込むだけの
形にする

自分で噛むことができない場合は、刻んだ食材をさらにミキサーにかけてペースト状にします。
ミキサーにかけた食材をゼリー状にして型を抜くなどの工夫をするとさらに食事が楽しみになります。

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どんな食器を使う?

どんな食器を使う?

お皿

ミキサー食のような形がない料理だと、自分がこれから何を食べるのかわからずに不安になってしまいます。
料理のおいしさは視覚の影響も大きいため、魚なら青、野菜なら緑というようにカラフルなお皿を使用して楽しむことも一つのポイントです。すくい易いお皿にする工夫も有効です。

スプーン

直接口に入る食器なので、スプーンは大きすぎると食べにくさを感じてしまいます。口に入れやすく、一口の量が大きすぎないようなスプーンが理想的です。
スプーンの先の幅が口の幅の半分程度、そしてくぼみは深すぎないものを選び、スプーンの3分の2程度の量の食材をのせましょう。
スプーンの柄は太いほうが握りやすく、介助者も疲れません。

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食事介助の姿勢

身体をリラックスさせ、快適に食事ができる姿勢をとることが大切です。
食事をするときには次のような点に気を付けましょう。

イスに座れる場合

  • 両足を床につけて安定させる
  • 前のめりにならず、顎を引かせる
  • イスは高さの合った肘掛がついているものにする

ベッドでの食事の場合

  • 本人の状態に合わせてベッドの角度を30~90度にする
  • 片麻痺がある場合は麻痺側を下にしないように気を付ける

介助者が真横に座ると、食べる側の首に負担がかかってしまうので、斜め横に座るといいでしょう。

食事中に眠りそうになったときは誤嚥に繋がるため、トントンと肩を叩き名前を呼んで起こしてあげましょう。その日の調子をみて、体調の悪そうな日は無理をしないことも必要です。

そして、口に食事を運ぶ前には「これは○○の料理だよ」とこれから食べるものを教え、一口ずつ飲みこんだことを確認してからゆっくりと次の一口を食べさせてあげてください。食事に要する時間や食べる量に変化があった場合には、看護師や歯科医師に相談してみましょう。

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まとめ

個人に合った食事の形態や姿勢をとることはとても大切で、誤った食事介助は誤嚥に繋がり重大な事故を引き起こすリスクがあります。口腔内の衛生状態や体調などを確認し、声をかけてコミュニケーションをとりながら楽しい食事の時間を過ごせるようにしてあげましょう。

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出典:いしゃまち
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記事:専門医監修

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