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記事:専門医監修
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MY介護の広場トップ > 一般のみなさま > 介護予防と健康維持 > 健康インフォメーション > あなたは知ってる?もしものときに命を救う、AEDの正しい使い方
掲載日:2022年7月17日
自動体外式除細動器(以下、AEDと略)が学校や駅のホームなど、公共施設などに設置され、また自動車教習所での講習などにより多くの方に知られるようになりました。
しかし、AEDという言葉を知ってはいても、AEDをどのような場面で、どうやって使えばいいのかについて理解している方は多くはありません。
そこで、この記事ではAEDの概要とAEDの使用方法について説明します。
AEDはAutomated External Defibrillatorの略で、日本語では自動体外式除細動器といわれています。
AEDは、心臓が停止したと思われる人に用いられます。心臓が停止した人をそのまま放置すると、1分遅れるごとに救命率が10%ずつ下がっていきます(日本救急医学会HPより引用)。そこで、救命率を上げるために導入されたのがAEDです。
体の指定された場所にAEDを装着することで、心臓の状態を判断し、電気ショックが必要かどうかを判断します。もし電気ショックが必要だと判断されれば、AEDは電気ショックを流し、心臓の拍動再開をねらいます。
AEDは、救命率を上げるために導入されました。しかし、目の前で心臓が停止している人を目の当たりにした際に冷静に対応するためには、AEDのきちんとした使用方法をあらかじめ理解しておく必要があります。
ここでは、日本救急医学会が「市民のための心肺蘇生」で紹介している「AEDの使い方」をもとに、AEDの正しい使用方法を説明します。
なお、AEDを使用する際には音声によるガイドが流れます。その指示に従って使用するようにしてください。
AEDは機械ですので、電源を入れなければ使用することはできません。AEDの電源ボタンは緊急時でも分かりやすいよう、目立つように示されています。中には、AEDの入った箱の蓋を開けるだけで起動するものもあります。
AEDの電源を入れた後は付属しているパッドを、パッドに記載されている図のように装着します。このパッドをきちんと装着しないと、AEDが心臓の状態を正確に判断することができなくなります。
AEDが心臓の状態を判断し、その結果電気ショック(除細動)が必要だと判断されると、「ショックが必要です」という音声が流れます。
ここで焦って、電気ショック(除細動)のボタンをすぐに押さないでください。電気ショックは心停止を起こしたと判断された人にのみ有効です。健康な人が除細動を受けると逆に心臓が止まってしまう恐れがあります。ですから、電気ショックを流す人から周りにいる人全員が離れたことを確認した後、電気ショック(除細動)のボタンを押すようにしてください。
電気ショックをしたから終わりではなく、その後絶え間ない胸骨圧迫が必要となります。
胸の真ん中(両側の乳頭を結んだ線の真ん中)に両手を置き、1分間に100~120回のペースで、5~6cmの深さまで押します。この流れを約2分周期で、救急隊員が到着するまで絶え間なく続けます。
以上が、AEDを使用する場合の流れです。もちろん、AEDを使用する必要がないと判断されれば、AEDは作動しません。しかし、その際も胸骨圧迫をすることが重要となります。
AEDが必要でないと判断されても、倒れている人の意識がないのであれば、上記と同じように、絶え間ない胸骨圧迫をして救急車が来るのを待ってください。
AEDは適切に使用すれば救命率を上げることができ、結果として心臓停止によって亡くなる人を減らすことができるとされています。ですから、正確なAED使用方法を理解し、もしもAEDを使用する機会があれば冷静に対応してください。
あなたの対応が、一人の人の命を救うことができるかもしれません。そして、この記事がそのお役に立てば幸いです。
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